局所治療(6)

Q6.子供が骨盤のユーイング肉腫と診断されました。先生からは、強力な全身化学療法と局所の治療(手術、放射線治療)が必要と言われています。どのような治療になるのでしょうか?
 
女性の先生回答者:細野 亜古先生

国立がん研究センター東病院 小児腫瘍科、乳腺・腫瘍内科

 
 
 
 
 
A.主治医の先生から聞かれたように、ユーイング肉腫の治療は全身化学療法と手術や放射線など局所療法を組み合わせて行うことが基本の骨格となっています。
 

通常最初に約3か月間化学療法を行って、腫瘍が小さくなったところで手術を行います。
手術で取り出した腫瘍の病理検査で手術の前に行った化学療法の効果(どのくらい腫瘍細胞が死んでるか)や腫瘍の断端の情報(腫瘍をどのくらい大きくとれたか)によって術後に放射線を行う場合があります。
化学療法を行っても腫瘍の小さくなり方が不十分な場合は先に手術より先に放射線を行うこともあります。

 

手術が終わったら化学療法を再開します。放射線治療を行っている間も化学療法は継続します。
術後の化学療法は術前に行った化学療法とほぼ同様のお薬を使って約半年から9か月の間行います。
以前は化学療法が始まってしまうと数か月にわたる長期入院が当たり前でしたが、現在では化学療法は入院で行いますが、化学療法と化学療法の間はご自宅で過ごすこというやり方で治療を行っている病院がほとんどです。

 
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