私たち「肉腫(サルコーマ)の会 たんぽぽ」は、国立がん研究センター中央病院で治療を受けた肉腫の経験者が中心となり2015年5月に発足した、肉腫の仲間とその家族を支援する会です。
肉腫は骨・軟部組織(筋肉・血管・神経組織等)の体中様々な部位に発生し、骨肉腫、ユーイング肉腫、脂肪肉腫、横紋筋肉腫等、種類が50種類以上もある悪性腫瘍でありながら、病気にかかるのは、骨肉腫は10万人に約0.8人、軟部肉腫は10万人に約2人という少なさであり、またその対象は子供から高齢者まで幅広い病気<希少がん>です。
そのため、自分と同じ種類の肉腫の仲間と会ってみたい、話をしてみたいと思っても、なかなか想いを共有できる出会いの場を見つけることができず、肉腫について自分の欲しい情報を探してもなかなかたどりつけない、肉腫のことをもっと知りたいと思っても講演や勉強会もなかなかありませんでした。
このような、ないないづくしの現状を何とかしたいという想いから、国立がん研究センター中央病院の先生方をはじめ医療従事者の皆さま方のお力添えもいただきながら、この会を発足いたしました。
私たちの会は、まず私たち経験者が明るく、楽しく過ごしてゆきながら、がんセンターで治療をされている仲間の皆さんのみならず、今困っていらっしゃる全国の仲間の皆さんの何かしらの手助けになるような、少しでも笑顔になっていただけるような活動をしてゆきたいという想いの仲間が集まっています。
このホームページでは、肉腫に関する根拠のある情報を掲載し、ホームページを訪れてくださった皆さまの知識や治療に関する判断の一助となるようなページにしていきたいと思っております。
また、患者会の活動についてもお知らせし、想いと情報を全国の肉腫の仲間の皆さまと共有してゆければと思います。
何とぞ皆さまのご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
肉腫(サルコーマ)の会 たんぽぽ 代表 押田 輝美
44歳の働き盛りに発病しました。軟骨肉腫が右臀部骨盤にあり、大臀筋・中臀筋骨盤を含む広範囲切除(乳児の頭位)をしました。
術後感染症になり現在も開放創で毎日ガーゼ交換を自分でしています。
その後紆余曲折があり、障害者として社会復帰しました。
2本杖での振出歩行で、営業をしています。
当時希少がんの認識・情報は無く。これからどうなるんだろう。何でこうなったんだろうと犯人捜しをしていました。
当時の事を思い、自分の経験を通して何かお役に立てればと思い『たんぽぽの会』に賛同しました。
四肢の肉腫は術後、社会復帰が一つのゴールだと思います。
『不自由だけど不幸ではありません』
患者同士・ご家族の方と何でも話せる場所が私達のお茶会です。
サロンの様にご利用ください。
皆様にお会いできるのを楽しみにさせていただきます。
副代表 八木橋 宏
「骨肉腫って何?」
私が、骨肉腫と診断されたときこんな疑問が頭に浮かびました。
私は、9歳の時に骨肉腫と診断されました。
最初は、リウマチと診断され、「痛い」という症状が出てから4,5か月経過観察をしていました。
ついに我慢できない痛みとなり、レントゲンを撮ったところ、何か影がありました。
それが骨肉腫でした。
当時、骨肉腫をいくら調べても調べても中々正確な情報が出てこず、ただ100万人に1人という珍しい病気だということしかわかりません。
幼かったということももちろんありますが、ただ言われるがままに治療をしました。
私の周りには肉腫という診断がつかず、どんどん病気が進行していった子どもたちがたくさんいました。
転移してしまっていた子、足を切断せざるを得ない子、、、
あの時、肉腫という病気がもっと世間に知れ渡っていれば・・・という思いが原動力となり、『たんぽぽの会』に賛同しました。
たんぽぽの会では思いもよらない出会いがあり、改めて肉腫と向き合うことができました。
小さなたんぽぽではありますが、ここには暖かい仲間がいます。決して一人ではありません。
たんぽぽが未来の種をとばせますように。一緒に歩みましょう。
副代表 友永 遥
2015年の3月「類上皮肉腫」と診断され、過去8年間の症例数が約140件程度しかないという、希少がん中の希少がんでした。
この病気は効力のある抗がん剤もなく広範切除しか治療方法がありません。
会陰部と言う非常にデリケートな場所が発症したため、手術になかなか踏み切れず、苦悩の日々が続きましたが悩み抜いた末に12時間の手術に望みました。
命と引き換えに尿路変更やリンパ浮腫と向き合う事になり、以前のように自由に動けないもどかしさはありますが、ウクレレや三線などにチャレンジしています。
出来なくなった事はたくさんありますが「新たに出来ることを増やそう」を信条に、タンポポの綿毛のようにほっこりムードで、がん患者を励ます癒す活動をすることが夢となりました。
これからは肉腫と言うキーワードに集う方々とたくさんの夢の実現に向けて一歩を踏み出して行ければと思っています。
運営委員 太田 之