進行・再発例(4)

Q4.類上皮肉腫と診断されましたが、類上皮肉腫は抗がん剤に対して感受性が低いと言われました。同じ肉腫でも、抗がん剤が効くものと効かないものがあるのでしょうか?
 
遠藤誠先生写真(トリミング)回答者:遠藤 誠先生
国立がん研究センター中央病院 骨軟部腫瘍科/希少がんセンター
 
 
 
 

A.肉腫には数十ものさまざまな種類があり、例えば、類上皮肉腫、滑膜肉腫、平滑筋肉腫、脂肪肉腫などは全て個別の腫瘍です。
それぞれの腫瘍はそれぞれが特徴を持ち、例えば、発症年齢や発症部位がそれぞれ異なるほか、抗がん剤に対する感受性も異なります。
つまり一口に肉腫と言ってもその中にはさまざまな腫瘍が含まれていることになります。

 

肉腫の中で、抗がん剤の効きやすいもの、つまり抗がん剤の治療効果が現れやすい腫瘍は、骨肉腫(一部の低悪性度骨肉腫は除きます)、ユーイング肉腫、横紋筋肉腫で、これらの治療には抗がん剤が必須となります。
一方、抗がん剤の効きにくいもの、つまり(現在使用可能な)抗がん剤の治療効果が現れにくい腫瘍には、類上皮肉腫、胞巣状軟部肉腫、淡明細胞肉腫などが含まれます。

 

このような抗がん剤の効きにくい腫瘍でも、全く効果が期待できない訳ではありません。
抗がん剤治療によるメリット(期待される治療効果)とデメリット(副作用)を検討の上、抗がん剤治療が行われることもあります。

 

つまり、一部の腫瘍を除くと、抗がん剤治療を行うかどうかは、個々の患者さんの全身状態や腫瘍の大きさや部位、拡がり、重要臓器との位置関係や腫瘍の組織学的悪性度など様々な情報を検討の上で判断されることになります。
決して、腫瘍の種類のみで抗がん剤を投与するかどうかが決まる訳ではないことをご理解ください。

 

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