進行・再発例(10)

Q10.肺がんや乳がんでは、新しい抗がん剤の治験がたくさん行われていると聞きますが、肉腫でも同じように新しい抗がん剤の治験は行われているのでしょうか?また、そのような治験はどこで受けることができますか?
 
医者回答者:内藤 陽一先生
国立がん研究センター東病院 乳腺・腫瘍内科
 
 
 
 

A.抗がん剤を含め肉腫でも、新しい治療薬の開発は行われていますが、肺がんや乳がんに比べると残念ながら少ないのが現状です。
 

薬が市販されて使用できるようになるためには、厚生労働省の承認が必要です。
厚生労働省の承認を得るための成績(データ)を集める試験で、承認前の薬の有効性や安全性を調べたり、既に承認済みの薬について新たな適応症や用法・用量の有効性や安全性を調べる試験を「治験」といいます。
この治験により、有効性と安全性が確認され、厚生労働省が承認して初めて「薬」として販売されることになります。

 

治験に参加できる患者さんの数には制限があり、この制限に達すると治験は終了となります。
新たな治験が始まっては終了していくため、タイムリーに情報を確認することはなかなか難しく、担当の先生と相談していただくのが良いと思いますが、必ずしも肉腫の診療をする医師がこのような情報をすべて知っているわけではありません。
治験は行う際にホームページに登録されることが通例です。
したがって、治験の実施状況を調べるには、このようなホームページを確認する、あるいは臨床試験を検索できるサイトを確認することが良いかもしれません。

 

代表的なホームページには、 

UMIN臨床試験登録システム
http://www.umin.ac.jp/ctr/index-j.htm
 

臨床研究情報ポータルサイト
http://rctportal.niph.go.jp/
 

製薬協 http://www.jpma.or.jp/medicine/shinyaku/tiken/tiken/about/search.html
 

オンコロ
http://オンコロジー.com/
 

ClinicalTrials.gov (海外ですが)
https://clinicaltrials.gov/

などがあります。 


アドレスは変更になる可能性があります (2016年6月29日確認)。
ホームページ上の情報も、必ずしも最新のものではないことがありますので、いずれにしても実施している病院に確認することをお勧めします。

 

また、より早期の治験である、第Ⅰ相試験とよばれる治験では、病気の種類によらず「固形がん」を対象としているものがあり、様々ながんの方 (肉腫の患者さん含め) が参加できるものがあります。
担当の先生と相談いただくとよいでしょう。

 

なお、最後に注意ですが、治験の抗がん剤はあくまで未承認の薬剤であり、効果は保証されるものではありません。
また、治験には参加するための基準が設けられており、検討した結果参加できないこともありますので、治験実施にあたっては経験のある施設でよくご相談いただくとよいでしょう。

 
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